犬の飼い方やマナーについて
犬の飼い主の義務・マナーについて
動物が好きな人もいれば苦手な方もいます。愛犬がまわりに迷惑をかけないよう、責任をもって飼いましょう。犬を飼うと、飼い主として義務と責任が生まれます。守らなければならないことはもちろん、周りに対する心配りや気遣いの気持ちが大切になります。
原則1 登録と予防注射
狂犬病予防法に基づき、飼い主に義務付けられています。
登録は犬の生涯に1度、狂犬病の予防注射は年1回となります。
ご不明な点はお住まいの市町村役場までお尋ねください。
原則2 鑑札や注射済票の装着≫
鑑札や注射済票は、狂犬病予防対策を行っていることを示すものです。
狂犬病予防法に基づき、首輪等に装着させておくことが義務付けられています。
鑑札及び狂犬病予防注射済票を着用していない犬については、対策がとられているか不明であるため、行政(保健所)が捕獲・保護(抑留)することがあります。
ポイント
- 首輪や鎖、リードなど定期的に点検や交換しましょう。
- 札の文字情報や電話番号などが消えていないか確認しましょう。
- 鑑札、注射済票、迷子札、マイクロチップの装着(登録情報)は迷子対策にも役立ちます。
原則3 放し飼いの禁止
放し飼いは、「熊本県動物の愛護及び管理に関する条例」により、禁止されています。
室内犬やたまたま鎖やリードが外れたという理由で飼い主の義務・責任を逃れることはできません。
普段から首輪やリードが切れないか確認し、散歩中にリードを離さないようにしましょう。
犬を遊ばせたいときはドッグラン(犬を自由に遊ばせる広場)などを活用しましょう。
放し飼いの危険性の例
- 家族以外への咬傷(かみつき)事故や子どもを追いかけるトラブル
- 交通事故の誘発や巻き込まれる危険
- いたずらや器物損壊による損害賠償
- これらについて、民法上、飼い主の過失責任を問われます。
飼い主のマナーアップと上手な飼い方
散歩はリードをつけ、ふんの持ち帰りなどマナー向上をお願いします。
- 道路や公園など公共の場所はもちろん、他人の私有地など迷惑をかけてはいけません。
- 飼い主はスコップや袋を持参して責任を持って処理してください。
飼い主の責任をもってしつけや健康管理をきちんとしましょう。
- 犬種ごとの特徴や性格を把握して正しい方法でしつけましょう。無駄吠えや飛びかかり、かみつきなどの癖を直すことができます。訓練士やトレーナーへ依頼するのも有効です。
- 犬は不調を言葉で訴えることができません。犬の健康は飼い主の世話や対応にかかっています。日頃のヘルスチェックで病気を早期発見できれば、愛犬の負担は軽くなり、さらには飼い主の経済的な負担も抑えられます。
繁殖を希望しない場合は、不妊・去勢手術を行いましょう。
不妊去勢手術は、なるべく早期に実施することが有効です。最初の発情の前に行えば、一生涯繁殖に関するストレスから解放し、安定した生活をおくらせることができます。かかりつけの獣医師とよく相談して行ってください。
健康面でのメリット
動物の病気やケガには、繁殖行動や性ホルモンに関係しているものが多くあります。不妊去勢手術により多くの病気のリスクが軽減され、より健康に長生きすることができます。
メスでは不妊手術により、発情・妊娠・出産による肉体的負担や、交尾でうつる病気、生殖器の病気、性ホルモンの影響による病気のリスクが少なくなります。
オスでは、去勢手術により性ホルモンによる攻撃性や支配性を抑えたり、精巣の病気や交尾でうつる病気、性ホルモンの影響による病気のリスクが少なくなります。
行動面でのメリット
不妊去勢手術により一般的におだやかな性格になります。特にオスでは、ほかのオスや人に対する攻撃や、マーキングが少なくなり、ケンカでケガを負ったりすることも少なくなります。
動物の遺棄・虐待は犯罪です
犬猫の殺傷はもちろん、子犬や子猫を捨てる行為や、必要な食事や水を与えないといった行為などは絶対に行ってはなりません。
動物愛護管理法では、動物の遺棄・虐待行為について以下のとおり規定しています。
- 第44条 愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
- 2 愛護動物に対し、みだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等の虐待を行った者は、50万円以下の罰金に処する。
- 3 愛護動物を遺棄した者は、50万円以下の罰金に処する。
もしも飼えなくなったときは…
動物を飼い始めたら、その命を終えるまで適切に飼養する(終生飼養)が原則となります。
やむを得ない事情で飼えなくなってしまったときは、飼い主が自ら新しい飼い主を探しましょう。
それでもお困りのときは市町村役場か管轄保健所まで相談ください。
もしも迷子になったら…
いなくなったり、離れてしまった場合にはすぐに探してください。
数日後に自力で帰ってくることはありません。飼われていたペットは野生の環境ではエサをとることができず、時間が経つにつれて病気やケガをしたりして衰弱してしまいます。
主な探し方
- 飼い主や家族ですぐに周囲を探します。
犬種や運動能力によりますが、いなくなった場所から円状に捜索範囲を広げながら探すことが効果的と思われます。
- ご近所へ犬の特徴、連絡先などを伝え、目撃情報や連絡が来るようにします。
- 市町村や保健所、警察、動物病院などに保護情報がないか確認しましょう。
- 新聞広告欄やポスターなどに掲載しましょう。
迷い犬・負傷動物を発見したら…
原則、県(保健所)の所管業務ですので、持ち込みの連絡をするか、引き取り(保護)を依頼してください。
※野良猫は保護や引き取りの対象外です。
※不用意に手を出したり、エサやりしようとして噛まれるといった事例が多いので、まずは近寄らないようしてください。
記事一覧
- 2020年7月20日 ペットを飼っている避難者の方へ
- 2017年3月28日 愛犬の各種手続きと狂犬病予防注射について
- 2012年4月25日 メジロ捕獲に関する法改正について