相良三十三観音めぐり
相良三十三観音めぐり
人吉球磨には相良三十三観音めぐりがあり、春と秋の彼岸に開帳されます。相良村は『十四番 十島(としま)観音』、『十五番 蓑毛(みのも)観音』、『十六番 深水(ふかみ)観音』、『十七番 上園(うえんそん)観音』、『十八番 廻り(めぐり)観音』の五観音が祀られています
画像 | 説明 |
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十四番 十島観音
| 相良村大字柳瀬十島(十島菅原神社近く) 十島菅原神社の別当寺だった蓮花院の末寺「安養寺」にあった観音が今の十島観音として残っています。 ご本尊は木像聖観音立像、他にも阿弥陀座像・石地蔵・朽仏が各一体祀ってあります。 ※十島菅原神社 学問の神様「菅原道真」が祀られています。境内北側にある池には10個の島があり、「十島」の起こりだと伝えられています。受験生などが合格祈願に訪れます。 平成六年七月一二日 国指定重要文化財に指定 |
十五番 蓑毛観音
| 相良村大字柳瀬蓑毛(柳瀬構造改善センター近く) 十六番深水観音にあった長命寺のご本尊が現在の蓑毛観音ではないかと考えられています。ご本尊は室町時代の作と見られる11面観音、ヒノキの一木造りで、長寿・家内安全にご利益があると信じられています。かつては「しょうれん寺」と呼ばれていたという記録が残っています。 |
十六番 深水観音
| 相良村大字深水平 瓦葺きの屋根、左側は接待所になっています。お堂の正面には青銅の鰐口(わにぐち)が下げられています。左手には「深水頼方宗芳」の墓があり、歯の神様として知られています。 ご本尊は木像聖観音座像、厨子の中に祀られており、むかし、水に不自由していた人々が水への祈りをささげていたそうです。 ※深水頼方宗芳 上相良家初代の頼景の子孫で相良藩の重臣。相良藩主が太閤秀吉の逆鱗に触れ、秀吉により相良藩没収の命が下された際に、秀吉に直訴して許しを乞い、相良藩の一大危機を救った人物です。 |
十七番 上園観音
| 相良村大字川辺上園(川郵便局近く) 川向に「雨宮の森」が望まれる景勝の地。かつては「萩原観音」と呼ばれていたようです。境内には老樹のシラカシがあります。 ご本尊は木造聖観音座像、右には毘沙門天と地蔵菩薩・馬頭観音・弘法大師が祀ってあります。子供を病気から守り、牛馬のお守りとしても知られています。 ※雨宮の森(あめみやのもり) 川辺川の浸食から免れて残った丘。南側には江戸時代に寄進された112段の石段があり、かつては雨宮の森自体が神体として祀られていました。雨乞いの神様としても知られ、相良藩主が自ら雨乞いに訪れたという記録が残されています。 |
十八番 廻り観音
| 相良村大字川辺廻り(かっぱの墓近く) 瓦葺き屋根のお堂が建つ崖上からは川辺川の激流が見え、まさに絶景です。近くには「かっぱの墓」があり、お堂には室町時代のものと思われる鉄製の菊花文の鰐口が下げられています。正面の石灯篭は江戸時代に寄進されたものです。 ご本尊は木造聖観音立像、蓮台には二体の小仏像も立っています。安産・ほくろ・牛馬の守護にご利益があると信じられています。 ※かっぱの墓 廻り集落の路わきに祀られています。横には「廻りサカマの河童伝説」が書かれた看板が設置されています。 |
( 相良村誌 人文編 より )
※開帳状況等の最新情報は下記サイトよりご確認ください。
追加情報
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